こんにちは!ピストン西沢はこの夏、話題のオープンカーを2台導入しました。
まずはホンダS660。ホンダの技術とスポーツ・ドライビングへのこだわりが凝縮された軽自動車です。このクルマの最大のウリはミッドシップ・レイアウトということ。エンジンが運転席の後ろにあるので、ブレーキからコーナリング初期の動きが鋭く、そのあと地面を蹴飛ばす力が強いんです。
反面、ターボということもありラジエターと距離があったり、エンジンルームの熱が逃げにくかったりして、エンジンの水温や油温は上がりやすい面も持っています。だからこそ、夏場にサーキット走るなら、熱に強い高性能オイルを使いたいよね。
もう一台はマツダ・ロードスター。4代目になるこのクルマは、NAで1500CCのスカイアクティブエンジンを搭載。飛び道具は持たないで、重たいものをクルマの真ん中に集めたり、パワーと見合ったバランスのいいパーツを付けたり、作り手の理想を感じる本質的なスポーツカーです。幌が軽かったり、ペダルがオルガン式で踏みやすかったり、シートが長く座っていても疲れなかったり、とにかく気を使って作っている感じが好ましい。
この2台を納車後すぐにサーキットに持って行って、走らせちゃうという、良識ある人からは怒られるようなことをするために、エンジンオイルにこだわってみました。
一般的にはまず慣らし運転なるものが行われます!それは特にスポーツカーには重要と言われてますが、西沢には時間がありません。買ったらすぐ走らせたいのです。
そもそも慣らし運転とはエンジンの内部の金属が触れ合う部分…たとえばシリンダーとピストン・リングとか、ピストンの根本とクランクがつながるメタル部分とかですね…ここがスムースに動くまで、あまり回転を上げずに摩擦させ、滑らかに動くようになるまで待つ。3千回転までに回転を抑え、それを1000キロとか、こだわる人は3000キロとかまで我慢して走るのです。その後、こすれた金属の粉がオイルに混ざるので、オイルを交換してから本格的にエンジンを回す。
ここまで2台のクルマを熟成させたいのはやまやまだけど、もう一度書きますがすぐ走らせたいんですwww。なので、今回はサーキットに行く前に、高速でまず3000回転で1時間、4000回転で30分、5000回転で30分走らせて終わり。
この時に重要なのはエンジンオイル。当然エンジンの中の摩擦が増えるわけですから、潤滑性はこだわりたいところ。純正オイルをしばらく使った後、ガルフのGT30を投入して慣らし開始!云わばいいオイルにお願いして、むりやり慣らしをやるわけですが、その結果は上々!抜いたオイルをみても、あまり金属粉はみられず、そもそも最近のクルマのエンジンの組み立て技術とパーツの整合性の高さを感じますね。
もう一度GT30を入れて高回転まで回してみたらびっくり!空ぶかしから慣らし前とは大違い!結果、筑波サーキットでS660は1分17秒(チューニングROM使用)のタイムを記録。ロードスターも1分13秒と、内緒で聞いていた社内テストタイムよりも速い結果を残せました。人間も膝の関節が温まるまでは、走ると痛いし怪我になるけど、エンジンも慣らしはした方がいいという事がよくわかりました。
今回はウラワザ使ったけど、長くエンジンの素晴らしいフィーリングを味わうなら無理は禁物。そしてオイルは高性能なものを、 使う事!これを改めて感じましたね。
S660は、ミッドシップらしい走りが楽しい、大きなオモチャです(笑)
4代目ロードスター、スカイアクティブ・エンジンはスポーツにもピッタリ!
そしてオイル交換、ARROW GT30がロードスターにはピッタリ!