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12/20/2006 Update

皆様の疑問&質問にお答えしております。オイルの事を中心に、車に関する「あんな事」、「こんな事」まで掲載中!
皆様のお役に立つ情報が満載です。

随時更新しますので、お見逃し無く!

私の車は「古いアメ車」です。オイルは何が良いですか? 
新車を購入しました。「ナラシ運転」は本当に必要なのですか? 
オイル交換の時、「下抜き」と「上抜き」のどちらが良いのでしょうか? 
「あなたの車は走行距離が多い」と ATF 交換を断られました。なぜですか? 
古い車に「合成油」を入れるとオイル漏れする、と聞きました。本当ですか? 
電気的にエンジンに付着するオイルがあると聞きました。教えてください。 

私の車は「古いアメ車」です。オイルは何が良いですか?

古き良き時代のアメリカ車は排気量も大きく、アメリカン V8 と呼ばれる旧式の OHV エンジンを搭載していました。

古い車のエンジンに共通していえることは、エンジン工作技術が未熟だったために工作精度も現代のエンジンと比較するとはるかにレベルが低いといわざるを得ません。
つまり、工作技術が未熟だったため各部のクリアランスを広くとる必要があったわけです。

したがって、オイルの密封性能も重要な要素となりますので、柔らかいサラサラのオイルでは「圧縮漏れ」を起こしたり、オイルがピストンの隙間から抜けだして燃えてしまうという現象も起こります。

これを防止するためには、低温側粘度と高温側粘度の両方の高いオイルが必要となります。
具体的には 20W-50 等のオイルがお奨めの番手となります。

アメリカの石油会社やオイル会社は必ず 20W-50 を市販しておりますので、わが国ではアメリカ系石油会社の製品を選ぶと良いでしょう。

20W-50 は現在主流のオイルではありません。古い車専用といっても差し支えないでしょう。
同時にメーカーによっては、「レースにも使用できるオイル」として販売している場合もあります。

20W-50 は数字が示すとおり、粘度が比較的高いですから「省燃費オイル」ではありませんし、古い車でも小排気量の車に使用すると多少パワーロス(軽快感がなく重たく感じる)する場合があります。

現代のアメリカ車の品質向上はめざましく、工作精度も向上しており、日本車や欧州車に劣る部分も少なくなっていますので、20W-50 の使用は過去のものとなりつつあります。

すでにアメリカ市場のオイルは「省燃費性能」を重視した 5W-30 などの低粘度油が主流となっています。

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新車を購入しました。「ナラシ運転」は本当に必要なのですか?

車を大切にするなら「ナラシ運転」は絶対に必要です。
エンジンはもちろんミッションなどの駆動系を含め、金属同士の接触面において特に重要になります。

良く、最近の車には「ナラシ運転は必要ない!」といわれていますが、これから述べることをご理解いただければナラシ運転の必要性がわかるはずです。

最近の工作技術の進歩はめざましいものがあり、昔に比べて比較にならないほど面精度が向上していますし、わが国の工作精度は世界一にもなりました。
しかし、金属表面をミクロの世界で見てみると荒野のごとく荒れ放題、デコボコだらけの表面になっているのが確認できます。

見かけ上平面同士で接触している場所は現実には凸の部分同士での点接触になっています。これを専門用語では「真実接触面」と呼んでいます。

例えば、エンジン内部の最も重要な部分のメタルにおいて、見かけの面積の数百分の一から数万分の一の面積でしか荷重を受けとめていないことになります。
これでは大荷重に耐えられるはずもなく、無理な運転をした場合には大きなキズを金属表面に残してしまいます。

金属同士の接触面には必ずオイルが供給されていますが、デコボコ面ではせっかくのオイルが凹部分に溜まってしまい、凸の部分にまで行き渡らないことになります。

このデコボコは機械加工された直後が最も多く、エンジンを使用すればしだいに凸部分が削れて平らになってくるのです。

したがって、ナラシ運転をすることはこの凸を取り去る作業と理解してください。
削られた金属は金属粉となりオイルの中に存在しますので早めのオイル交換が必要になります。
ナラシ運転中は最大回転を 3000 rpm 程度に抑え、完了までは無理な運転はつつしんでください。
急発進や急加速、過激なシフトダウン、全開走行やオーバーレブは禁物です。

車を大切にする人はワンランク上の粘度のオイルに交換してからナラシ運転に入ります。
例えば 10W-40 が指定なら 15W-50 を入れるなどで、凸同士の接触面の油膜強度を上げてやろうとする考えです。

 

ワンポイント・アドバイス:
初回は約 1000 キロ走行で必ずオイル交換を実行してください。
この時、オイルフィルターも必ず交換してください。

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オイル交換の時、「下抜き」と「上抜き」のどちらが良いのでしょうか

オイル交換を容易にするためにエンジンにはあらかじめドレインコックが付いています。通常はこのドレイン(ボルト状)をレンチでゆるめて古いオイルを抜き取ります。

古い車は、このドレインがオイルパンの最低部(真下)に付いていましたが、最近のエンジンでは底部の横についている場合が多くなりました。
これは、荒れ地走行などでボルトをヒットしないようにしてあることと、オイルパン容量を少なくする意味でボルトを直下に付けなくなったのです。

しかし、横からオイルを抜いても少量の古い汚れたオイルが残ってしまいます、つまり「全て抜ききれない」欠点があるのです。

そこで最近開発された「上抜き方式」のオイルチェンジャーでは、特殊ノズルを考案して、オイルパンの最低部まで届くようにしてあります。

したがって、最新型の全自動オイルチェンジャーなら、古いオイルをほぼ 100% 抜き取ることができるようになりましたので、かえって下抜き方式より良い結果が得られます。

同時に車の下にもぐって、ドレインを外す手間も省け、手も汚れない、さらに抜き取り後のドレインの締め忘れなどのうっかりミスも防止できます。

ドレインを開いて、ボルトを再装着する時は専用ワッシャーの交換をする必要がありますが、この手間も省け、今後はこの「上抜き」方式が主流となるでしょう。

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「あなたの車は走行距離が多い」と ATF 交換を断られました。なぜですか?

走行距離の多い車で、一度も ATF 交換をしていない車に ATF 交換を行なうと、トラブルが出るからです。

AT 内部の構成部品に「湿式クラッチ」や「湿式ブレーキ」機構があり、シフトチェンジを自動的に行なう役目の一部を担っています。湿式とは油中で作動する方式のことです。
これらの部品の摩擦面には「アスベスト」等の素材が使用されております。
AT がシフトするたびにクラッチやブレーキが作動しており、これらの摩擦剤の摩耗粉が徐々にオイルパン底部に沈殿します。

オイルパン底部のすぐ上には ATF を吸い上げる口があり、これらのゴミを吸い上げないようにストレーナーがあります。これはエンジンオイルのフィルターと同じようなものです。
長期にわたり ATF 交換をしていない車は、このゴミがたくさん沈殿していることになります。

ATF チェンジャーは ATF を「高圧」にして「流速」も速めて ATF のレベルゲージからオイルを圧送します。ATF のレベルゲージはオイルパンの底部まで達しており、勢い良く流れ込んだ新しい ATF でゴミを舞い上がらせてしまいます。

チェンジャーを使用した ATF 交換はエンジンをかけたまま作業しますので、舞い上がったゴミは AT 内部のすべてに行き渡ってしまいます。

ゴミは油圧をコントロールするバルブに引っ掛かったり、油圧回路を詰まらせたりします。
コントロールバルブや回路が閉塞すれば、適切なシフトチェンジはできません。
「D」レンジに入れても自動シフトをしなくなる症状が出たり、最悪は走行不能となります。

したがって、ATF 交換を依頼された店がクレイム発生を逃れるためにオイル交換を断ったのです。

これを解決するには AT 機構のオイルパンをはずし、ストレーナーのクリーニングまたは交換で対応できます。この時、とうぜんオイルパン底部の清掃も行われます。
作業は一般の修理工場でもできますが、ディーラーの整備工場が一番安心です。

 

ワンポイント・アドバイス:
中古車の AT 仕様を購入した場合など、前オーナーの整備状況を判断するのは不可能に近いのが現状ですので、車を大切にする方は一度整備工場でストレーナーの交換とAT内部の清掃をお薦めします。
走行距離は約 50,000 Km を目安としてください。

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古い車に「合成油」を入れるとオイル漏れする、と聞きました。本当ですか?

本当です。
これはエンジン、ミッションやデフなどのオイルが使用されているところには必ず「オイルシール」が使用されていますので、古い車に合成油を使用するとここからオイル漏れを起こすことがあるのです。

ただし、古い車といってもある程度年代をチェックする必要があります。
合成油は 1980 年代になってから自動車にも使われはじめましたので、オイルシールを作る時に使用されるゴム原料も「合成油」に耐えられる材質に変更されています。
つまり、1980 年代以降の車であればほとんどオイル漏れの心配はないわけです。

もし、ご自分の車が 1960 年代の車でオーバーホールの経験がない場合などは要注意です。
古い車のオイルシールは合成油に耐えられる素材を使用していなかったわけです。

古い車でもオーバーホールをして、オイルシール類も交換していればそれほど心配する必要はありません。
なぜなら、最近になりオイルシールを入手するわけですから、新しい素材のゴム材料に変更されている可能性が高いからです。

自動車用のエンジンオイルなどには「アルファ・オレフィン」(PAO)や「エステル」が使用されます。
鉱物油ではまったく問題にならなかったゴム材料は、これらの合成油では耐えられません。

アルファ・オレフィン ・・・・・・ ゴムを収縮させる(固くなり体積が少なくなる)
エステル        ・・・・・・ ゴムを膨張させる(体積が増加してブヨブヨになる)

合成系のエンジンオイルは「POA」を主成分として作られる場合が多いですので、オイル漏れが起こる可能性がたいへん高くなります。

しかし、購入した合成油の主成分はなかなか分かりにくいのが現状です。
カタログなどに明記されている場合には、上記の現象をよく把握して使用してください。
信頼できるメーカーであれば、ユーザーの問い合わせにも応じてくれますので、オイルメーカーに問い合わせするのも一つの方法です。

 

ワンポイント・アドバイス:
ご自分の車が古く、オーバーホールの有無も分からない場合には安全を見て「鉱物油」の使用をお薦めします。
また、オーバーホールをする場合にはオイルシールの交換を修理工場に依頼すれば安心です。

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電気的にエンジンに付着するオイルがあると聞きました。教えてください。

一部の合成油には「極性基」を持つものがあります。
具体的には「エステル」の仲間に極性基を持つオイルがあります。
エステルの仲間にも極性を「1つ」持つものや、「2」「3」とたくさん持つ仲間もいます。

「極性」とは電気的に(+と−の関係)金属に付着する性質を持つことを意味しております。

エンジンオイルに極性があると、長期間にわたり車を使用しなかった場合、オイルは重力の作用でオイルパンに落ちきり、潤滑すべき部分の油幕がごく僅かとなります。

このような状態に時にエンジンをスタートさせると(ドライスタートと呼ぶ)大切な部分に致命的な傷を残す場合があります。

極性基を多く持っていれば、ほとんどのオイルが落ちきってしまっても極性基がエンジン内部の金属面に付着して、あたかも磁石のごとく張り付く性質があります。
よって、オイル無しの状態をできるだけ少なくするように考えられたオイルです。

我が国のオイルメーカーからも極性基を多く持つブランドの発売が開始されましたが、極性基を多く含む素材を投入すれば簡単に配合を組むことができます。

ただし、極性基を多く持つエステルはメリットを持つ反面、加水分解性のデメリットも合わせ持っていますので、極性を前面に打ち出しているメーカーは信頼できる会社でないと心配です。

基材が合成油ですから、全合成または半合成(部分合成)の配合も可能です。

参考までに、鉱物油では極性基を持つ素材はありません。

まだ、極性基材を投入したメーカーは僅かです。今後のオイルメーカーの新製品に注目すると良いでしょう。

 

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