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4/10/2006 Update

皆様の疑問&質問にお答えしております。オイルの事を中心に、車に関する「あんな事」、「こんな事」まで掲載中!
皆様のお役に立つ情報が満載です。

随時更新しますので、お見逃し無く!

オイルはどのようにつくられるのですか? 
オイルには 10W-40 などと容器に表示されています。何のことですか? 
シングルグレードのエンジンオイルについて教えてください。  
ATFをチェックしたらオイルが「白く濁って」いました。トラブルでしょうか?
オイルがガソリンで希釈されると聞きました。何のことですか?
オイルパンの「バッフルプレート」とは何のことですか?

オイルはどのようにつくられるのですか?

オイルは原油を精製することにより抽出されます。
原理は原油を加熱・沸騰させますと、蒸気が発生します。
その蒸気を冷却すると次のような製品群がまず抽出されます。この方法を「常圧蒸留法」と呼びます。

1.石油ガス (LPG)   ・・・・・ 冷却しても液体にならない → タクシーなどの燃料となる
2.ガソリン・ナフサ   ・・・・・ 最初に液化する → 自動車の燃料や化学プラントの原料
3.灯油・ジェット燃料 ・・・・・ 2番目に液化する → 暖房用やジェットエンジンの燃料
4.軽油          ・・・・・ 3番目に液化する → ディーゼルエンジンの燃料
5.残油          ・・・・・ 残ったもの → 2次工程でさらに精製する

この段階では潤滑油(オイル)はまだ抽出されません。
上記、5の「残油」をさらに「減圧蒸留」装置に通すと下記の製品が出てきます。

1.重油     ・・・・・・・・・・ 産業用ボイラーや船舶の燃料
2.潤 滑 油  ・・・・・・・・・・ 潤滑油最終製品の基となるオイル(粗油)
3.アスファルト・・・・・・・・・・ 道路の舗装用

上記、2で取り出された潤滑油をさらに様々な工程を経て不純物を取り除き、各種の用途に適したオイルが作られます。
この段階のオイルをベースオイルと呼びます。
ベースオイルにはたいへん多くの種類があり、さらに各種の粘度(オイルの粘りけ)があります。
潤滑油メーカーはこのベースオイルに様々な添加剤を加えて最終製品に仕上げます。

最近「HVI」(ハイブイアイ) BASE OIL が注目されています。ベースオイルの精製方法の一つですが、水素と反応させて不純物を取り除く方法で、粘度指数の高い(高温になっても粘度低下の少ない)ベースオイル
を作ることができます。高性能エンジンオイルを作る時に必要となるベースオイルです。

潤滑油の最終製品には数多くの種類がありますので、代表的なものを紹介します。

1.工業用潤滑油 ・・・・・・ 油圧作動油、工業用ギヤー油、タービン油、マシン油など
2.車両用潤滑油 ・・・・・・ エンジンオイル、ギヤーオイル、ATF、パワステフルード
3.舶用潤滑油   ・・・・・・ 大型船舶のエンジン油や作動油
4.ゴム化工油  ・・・・・・ 合成ゴムの原料、タイヤやその他のゴム製品加工用
5.金属加工油  ・・・・・・ 切削油、研削油、熱処理油、圧延油など
6.冷凍機油    ・・・・・・ 冷蔵庫やルームクーラー、カークーラー、冷凍倉庫のコンプレッサー用
7.絶縁油      ・・・・・・ トランス油、電気絶縁油
8.その他      ・・・・・・ グリースや殺虫剤の原料など

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オイルには 10W-40 などと容器に表示されています。何のことですか?

オイルの粘度(粘りけ)を表しており、正式には SAE 粘度グレードと呼びます。
SAE とは Society of Automobile Engineers「米国自動車技術者協会」のことで、自動車に使用されるオイルの粘度を規定しており、世界的に最もポピュラーに使用されています。

例えば、10W-40 などの 10W の「W」とは冬場の Winter の頭文字を取ったもので、寒冷時のオイルの粘りけを「10」という単位で表しています。 この数字の数が小さければ小さいほど低温時にサラサラした「粘度の低い」オイルとなります。

ハイフンでつながれた「40」という右側数字の意味は、夏場の高温側の粘度を表す数字で、この数字が大きければ大きいほど高温時におけるオイルの粘りけが強い「粘度の高い」オイルとなります。

現在市販されている粘度分類の代表的な種類は下記のとおりです。

低温側粘度  高温側粘度
  0W        20
  5W        30
 10W        40
 15W        50
 20W        60
 25W

低温時を想定した使用環境では 0W は「-35゚C」、5W は「-30゚C」、10W は「-25゚C」まで使用できます。
我が国で使用するならば「10W」で充分です。
これらをハイフンでつなげると 0W-20, 5W-50, 10W-30, 15W-40 などの組み合わせができ、これらのオイルは冬場から夏場までオールシーズンで使用できるオイルのことを意味しており、マルチグレードと呼ばれています。

参考までに 5W-50 など、低温側の数字が小さく、高温側の数字の大きいオイルのことを「ワイドレンジ」と呼んでいます。このワイド化を達成するには高度な技術力が要求されますので、比較的高価な高級オイル(合成系)にメーカー各社がラインナップしています。
低温側粘度が低ければ(0W や 5W)寒冷地でのエンジン始動性に優れたオイルとなり、高温側粘度が高ければ(40 や 50)夏場の渋滞などの高温時にも耐えるオイルということになります。

マルチグレードを考案したのはアメリカ。比較的気温の高いメキシコなどから、夏でも寒くなるカナダへ行くときなど、オールシーズンタイプのマルチグレードオイルなら安心なわけです。

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シングルグレードのエンジンオイルについて教えてください。

シングルグレードのオイルは、現在のようにオイル配合技術が進歩する前に使用されていたオイルのことで、ひと昔前のオイルといって良いでしょう。現代では一般に販売されているケースはほとんど見られませんので、入手も困難です。

昔はオイルのマルチグレード化を達成する技術が未熟だったために、秋口になると冬場に備えた粘度の低い「柔らかいオイル」に交換し、春になると夏場に備えて「粘度の高いオイル」に交換する、年2回のオイル交換が必要でした。

しかし、現在ではこれらの手間を解消するため、オイルのマルチグレード化が進みましたので、このようなめんどうな作業はまったく必要なくなったのです。

一例として、10W-40 などのオイルでは冬から夏まで年間を通して使用できます。
このようなオイルのことを「マルチグレード」、別名を「オールシーズンタイプ」と呼んでいます。

現在でも、大型のディーゼルエンジンを搭載している大型トラックや建設機械のディーゼルエンジンにはシングルグレードが指定されています。わが国では「SAE 30」が一般的です。
しかし、今後登場してくる次世代ディーゼルエンジンオイルではマルチグレードが主流となり、シングルグレードのディーゼルオイルは過去のものとなるでしょう。

ごく特殊な場合を除き、ガソリン車でシングルグレードのオイルを使用するケースはほとんどありません。今でも使用しているのは、空冷エンジンを搭載しているフォルクスワーゲン・ビートルぐらいです。

したがって、現在ではシングル・グレードのモーターオイルを製造しているメーカーもごくわずかとなってしまいました。

外国のオイルメーカー(特に米国)は今でもシングル油を持っている場合が多いですので、シングルグレードを探す場合の参考にしてください。

ワンポイント・アドバイス:
シングルグレードの使用例では、一般的な使用では「SAE 30」が多く夏場では「40」、特に暑い地域では「50」番を使用します。反対に、冬期の使用では「10W」や「20W」を使用します。
どうしてもシングルグレードが手に入らない場合には米国系石油会社の「20W-50」で対応してください。

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ATFをチェックしたらオイルが「白く濁って」いました。トラブルでしょうか?

残念ながらトラブル発生です。直ちに修理工場に直行してください。

レベルゲージに付いてきたオイルが白濁したのは、AT内部に「水」が入り込んだためです。AT内部には水は絶対に入らない構造になっておりますので、水の混入した原因の究明が必要です。

AT車には必ず「ATFクーラー」が付いています。このクーラーはラジエターのロアタンク(下部)内にありますので、錆びて穴が空く場合があります。整備工場にて点検を受けてください。

AT内部に冷却水が入り込めば、反対にラジエター内にもATFが混ざりますので、ラジエターキャップを明けてキャップ裏側にオイルの有無を確認してください。
キャップ裏側にオイルを発見した場合、確実にATFクーラーに穴が空いています。

このまま走行を続行することはAT本体の致命的なトラブルになります。

ATFは走行距離を重ねるほどしだいにオイルが劣化します。つまり、初期性能が発揮できなくなりますので、オイル量を点検すると同時に「色」の確認をすることも習慣にしてください。

通常のATFにはあざやかな「赤」の着色がしてあります。
走行距離が延びるにつれて
             透明赤色 → 黒ずんだ赤(少し透明感あり) → 黒(透明感がない)
と色の変化がおこります。
オイルが黒くなり透明感を失っていたらそろそろATFの交換時期です。

ワンポイント・アドバイス:
ATFの色が黒くなるのはおよそ20,000キロです。
走行距離の20,000キロを交換のめやすにするか、2年ごと(車検時)の交換を心がけると良いでしょう。

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オイルがガソリンで希釈されると聞きました。何のことですか?

理論上(理想的)4サイクルエンジンではオイルとガソリンが混ざることはあり得ません。
しかし、実際のエンジン内部ではガソリンがオイルにごくわずかづつ溶け込んでゆきます。

まずその1つは、吸入工程でシリンダー内に入り込んだガソリンが圧縮行程でクランクケース内に入り込むことがあります。これを「圧縮漏れ」と呼び、エンジン異常の一つです。

2番目は爆発時にわずかの爆発ガスがクランクケース内に入り込むこと(吹き抜け)です。現代の最高技術を投入してもこれを100%防止することはできません。このガスは完全に燃焼されたものではなく、ブローバイガス(未燃焼ガス)と呼ばれ、有害物質を多く含んだやっかい者です。

上記、2つの現象を防止しているのが「ピストンリング」で、通常市販エンジンは2本のコンプレッションリングで「圧縮漏れ」と「吹き抜け」をできるだけ抑えています。

エンジンは永年使用するとピストンリングやシリンダーも少しづつ摩耗します。オイルがガソリンで希釈されるというのはこの現象のことで、ガソリンそのものがオイルに直接流れ込んでゆくこととは違います。この現象が強く現れるのはピストンリングが破損していたり、摩耗が進行している場合に起きます。

また、過給機(ターボなど)を装着したエンジンはさらにこの条件が厳しくなります。
オイルがガソリンで希釈されるわけですから、オイル自身の粘度は低下し(サラサラになる)本来の潤滑性能を発揮することはできません。この場合、抜き取ったオイルの匂いに「強いガソリン臭」があることで判断できます。しかし、特別に異常のない車でも若干のガソリン臭はありますのでシロウトが匂いでエンジンを診断できるものではありません。

ワンポイント・アドバイス:
オイルチェックの時に量だけでなく、「オイルの匂い」を嗅ぐ習慣をつけてください。
異常にガソリン臭が強くなった場合には早めに修理工場などに相談すると良いでしょう。

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オイルパンの「バッフルプレート」とは何のことですか?

車がコーナリングしている時は、物理の法則によりオイルパン内部のオイルが左右に片寄りを起こします。
この現象は、急発進時やパニックブレーキ時にも前後の関係でオイルの片寄りが発生します。

エンジン最低部にはオイルパンがあり、この内部にオイルの吸込口(ピックアップ)があります。
オイルが片寄るとこの部分にオイルがない状態となり、ポンプはエアーを吸い込み、オイルが供給されない時間が発生します。例えば、高速でコーナーリングをしている時は数秒間にわたり「オイル無し状態」が発生する場合があるのです。

この現象は「油圧計」がある場合には、コーナリング中に油圧の低下が見られますので容易に確認することができます。

油圧低下(最底では油圧ゼロ)はエンジンにとって最悪の状態であり、エンジン回転が高ければ高いほどトラブル発生につながり、エンジン焼き付きも充分に考えられます。

このオイルの片寄り現象を防ぐために、オイルパン内部にバッフルプレート(BafflePlate)を鉄板等を加工して取付け、オイルの片寄りを起きにくくする方法が考えだされました。

一般走行をする車輌にはほとんど必要ありませんが、市販車ベースのレースに出るなどDRYSUMPがルールで禁止されている場合に良く施される対策です。

加工、取付、部品製作はご自分でも可能ですが、経験のある信頼できるチューニングショップに依頼するのが良いでしょう。

このバッフルプレートはオイルパンだけでなく、マフラー(消音器)内部の仕切板としても広く使用されています。
Buffleとは「流れを邪魔する」という意味があります。

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