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エンジンの異常を示す整備屋さんが使用する専門用語です。
「オイル上がり」とは文字どおり、オイルが「下から上へ」上がってしまう現象を表しています。
具体的には、ピストンリングやオイルリングが極端に摩耗しているか、または破損していることが考えられます。 そのほかにピストンやシリンダーの異常摩耗が発生している事も考えられます。
いずれにしても、ピストンとシリンダーの密閉性が極端に不足しており、クランクケース(ピストンの下側)に充満しているオイルミスト(細かい霧状のもの)が燃焼室に入り込み、オイル自身が燃焼時に燃えていることを意味します。 オイルは原則として燃えてはいけないのです。
オイルが燃焼しているかどうかを判断するには、急激にアクセルを開けた場合に排気管から「青白い煙」が出てき ますので目で判断することができます。しかしオイル上がりの場合は、アイドリング時には煙が出ない場合がありますので、エンジン回転数を高くしてみて、こ の時に煙が出れば確実にオイル上がりの症状が発生してます。
友人などに頼んで自分の車のすぐ後ろを走行してもらい、判断してもらうと良いでしょう。
単独運転時に全開加速した時に、バックミラーに煙が見えるようでは症状はかなり進んでいると思われ、パワーダウンも確実に進行しているはずです。
このような場合、オイルの消費量も増えているはずですから、オイルレベルゲージで確認してみてください。しかし、このような場合でもすべての気筒が異常を 示している場合はまれで、1本ないしは数本の気筒が異常な場合が多いですから、点火プラグを取り外してプラグの燃焼状況を目で判断する方法もあります。
オイルが燃えている気筒は、何となく「オイルっぽい」付着物が見られるはずです。
不幸にして、この症状に気付かれたならば、穏やかな運転を心がけ直ちに修理工場へ持ちこまなければなりません。
無理な運転を続行すると症状がより悪化して修理代も高くなるばかりです。
対策はエンジンをオーバーホールする方法しか残されていません。
修理にはピストン、ピストンリングの交換をはじめ、重傷の場合はシリンダーのボーリング加工とオーバーサイズピストンを使用しなければなりませんので多額の出費を覚悟してください。
原因については、かなりの距離を走った場合やオーバーレブなどの過酷運転。オイル切れを起こしたまま走行した場合やエンジンパーツ自体の不良による異常摩耗等が考えられます。